死後検査
死後検査の目的
動物の死因究明(死因を特定できない場合もあります。「よくある質問(Q&A)」をご参照ください)
1.剖検
- ご遺体の外部と内部を視覚、触覚、聴覚、嗅覚を駆使して詳しく検査します。
- ご遺体は、細心の注意を払いつつ規定の手順に従って丁寧に切開します。
- 組織病理検査のために、剖検した臓器の全部あるいは一部をホルマリン固定します。
- 補助検査に備えて、臓器の一部等を冷蔵・冷凍状態で保管することもあります。
- 剖検後にご遺体の縫合と清拭を行い(オプション)、依頼主様へご遺体を返送します。
- 剖検所見と剖検診断を記載した「剖検報告書」を、剖検後1~2日以内に送付します(原則メールのみ)。
2.組織病理検査/補助検査
組織病理検査
- 剖検では把握しきれない、微細な細胞レベルの変化を顕微鏡で詳しく調べます。
- ホルマリン固定された臓器から、専門の技師が「プレパラート(切片とも呼ばれます)」を作製します。
- 獣医病理診断医が切片を詳しく顕微鏡によって検査し、細胞の状態、病変の特徴、病気の原因や種類、腫瘍の悪性度、病原体のグループ分けなど、複雑な情報を読み取ります。
補助検査
- 確定診断のために重要な物質や病原体を検出するための検査です。
- 培養検査(細菌、真菌等)、毒性検査(微量金属、化学物質等)、PCR検査(ウイルス等)、免疫染色(腫瘍、病原体等)、特殊染色(腫瘍、病原体等)があります。
- 多くはオプション検査ですが、培養検査と特殊染色に限っては病理診断医が必要と判断した場合、基本料金内で実施いたします。
 
						
					 
						
					3.最終診断
- 上記のような段階を経て得られた様々な情報をもとに、患者様の病気や死因について科学的に吟味し、最終診断を行います。これらをまとめた「最終報告書」を作成し、依頼主様にお送りします(写真があるためメールのみ。FAX不可)。
- 報告書には病理学の専門用語が多いため、報告後の飼主様からのご質問には基本的に主治医を通じてお答えいたします。
 
						
					- 料金の内訳:剖検技術料、組織病理検査料(約20臓器の切片作製と鏡検)、報告書作成料(剖検報告書、最終報告書)、肉眼・組織写真撮影料および病理写真集作成料、検査後コンサルテーション料、特殊染色料、細菌/真菌培養料、薬剤費(消毒薬、ホルマリン等)、検査消耗品料、医療廃棄料、雑費(特殊染色と細菌/真菌培養は症例ごとに診断医が判断して実施・手配します)。
- 中枢神経の精査のため開頭を行ったあと「コスメティック手技」により解剖前と違和感のない状態でご遺体をお返しいたします。開頭しないご希望には応じますが、その分のお値引きはありませんのでご了承ください。
- 鼻腔、関節(肘、股、膝)、眼球、鼓室胞(中耳)等は、ご希望や必要に応じて検査を行います。追加料金はありません。
- 野生動物等、飼育者不明の動物の検査はご相談に応じます(割引可能ですが、無料で検査することは致しかねますのでご注意ください)。
死後検査料金表(税込価格) 2025年7月15日より新価格となりました。トップページをご覧ください
死後検査のご依頼方法
1. 検査の流れを確認
まず、上記の死後検査の内容や料金、さらに、下段の検査の一連の行程についてご熟読ください(10分程度かかりますが、大切な事柄が多く含まれていますので、是非よろしくお願いいたします)。
2.お電話
弊社までお電話ください。詳細をお伺いし、ご相談いたします。
【重要】依頼主様は原則的に主治医の獣医師様に限らせていただきます。
3. ご依頼書、死後検査同意書の送付
検査をすることが決まりましたら、「死後検査ご依頼書」(ここからダウンロード、あるいは下記入力フォームから送信)と「死後検査同意書」(ここからダウンロード)に必要情報を記入してお送りいただきます(メール添付で mitsui@no-boundaries.jp まで)。ご遺体と一緒に書類をご送付いただいても結構です。ご遺体の宛先は弊社の下記住所となります。事前の打ち合わせなく送付されたご遺体は、着払いにて返送いたしますのでご注意ください。
4.検査(剖検)
剖検を行い、ご遺体を返送し、剖検報告書を発行します。
5.検査(組織病理検査/補助検査)
組織病理検査や補助検査を実施し、最終報告書を発行します。
6. ご説明
依頼主様(主治医獣医師)から飼主様等へ、結果をご説明いただきます。例外的に、弊社診断医が直接飼主様へ説明させていただく場合もございます。
7. 料金のお支払い
ご請求書を依頼主様(ご希望によっては飼主様)に郵送いたしますので、受領後1か月以内に下記までお振込みをお願いいたします。振込手数料は申し訳ございませんが、ご負担をお願いいたします。
