寒い日が続きます。
しかし、あと1か月もすれば春の足音が聞こえ始めるのかと思うと、今はじっと踏んばるときと思えます。
先日は、知り合いが勤務する小学校にて、「命の大切さ、特に動物の命についてお話ししてください」という依頼を受けて、4年生の生徒さん達に45分間おしゃべりしてきました(2クラス)。
自分が15年くらい前に青年海外協力隊・獣医師隊員としてラオスで相手にした動物のこと、アメリカで獣医病理診断の勉強をしたこと、現在行っている死後検査の仕事のこと等について、病気になったり亡くなったりした動物の写真も少し交えながら、お話をしました。
獣医さんがお話しに来るということで、いろいろと質問を用意して待っていてくれた子ども達。
話の内容がどうやら想像とかなり違うぞと途中で思ったに違いありませんが、真剣に聞いてくれました。
近々ある「2分の1成人式」(10歳の時に行う、近頃流行の(?)学校行事)で命について発表するらしいのですが、どんなことを感じ取ってくれたのか、楽しみです。
最後に子ども達から質問をいくつか受けましたが、本職の獣医師からも受けたことのない質問が多く、タジタジになりました。
「もし死因がわからなかった場合は、依頼主にどうやって話すんですか?」
「一番(死因の)診断が難しい病気はなんですか?」
「動物はどんな病気で死ぬことが多いですか?」
「なんでこの仕事を始めたのですか?」
あまり納得のいく答えができなかった気がしますので、これからの宿題にさせてもらいます。
こうして、教えに行ったのに教わって帰ってくる、ということが、自分の人生ではしょっちゅうあります。
初めての子ども向けのお話し会を今回は取り上げましたが、時々行っている獣医師向けセミナー以外にも、農工大・多摩小金井ベンチャーポートのセミナールームを活用した勉強会を計画中です(印刷代・お菓子代程度をいただく予定です)。
・Fifty years at the necropsy table, 1955-2005(獣医病理医なら知らぬ者はいない、米国コーネル大学のDr. Kingのエッセー風病理読み物)の輪読会
・犬の肉眼病理道場(C.L. Davis基金が配布しているDVDを使っての、肉眼病理検査技術を向上させる会)
・病理切片即興説明会(こんな診断をされたのだが、目の前で丁寧に解説してほしい、という、参加型勉強会)
興味のある方、他にこんな話が聞きたいという方、その他、ご意見をお待ちしています。
info@no-boundaries.jp
までお寄せください。勉強会実施の詳細は、追ってお知らせいたします。